いきなりですが、普段どれくらいAI活用できてますか?あまりAIを活用できていなかったり、どこか上手くいってない方も多いのではないでしょうか。実際に、私が普段AI活用の支援している企業さんからも「とりあえず導入してみたけど使われなんだよね」「触ってはいるけど仕事ではあんまり使えてないんだよね」みたいな相談をよくいただきます。この記事では、今よりもっとAIをうまく活用できるようになりたい方に向けて、AI活用に必須の考え方「AIファースト」を解説します。「AIファースト」で考えられるようになると、使える仕事の範囲も一気に広がり、AIのアウトプットも余裕で実務に使えるレベルに持っていけます。以下でそもそもの考え方から具体例、明日からできるアクションまで徹底的に解説してるので、ぜひ最後まで読んでいってください。タスケルでは企業向けに生成AIの導入・活用支援サービスを提供しています。AIの導入から業務効率化までまるっと伴走して、コスト削減/売上向上のお手伝いをします。トライアルとして月5社限定で30分無料コンサルを実施中なので、AI活用にお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。目次1. AIファーストとは「AIが100%の力を出せる環境を作ること」「AIファースト」って言葉を聞いたことありますか?なんとなく「AIを優先して活用しよう」とか「まずはAIでやってみるのが正解」みたいに勘違いしてる人が多いです。でも、それは間違いです。AIファーストとは 「AIを最大限活用できる環境を先に整える」 という考え方です。簡単に言うと、 AIが働きやすいように、データ・指示・アウトプットを最適化すること。例えば、あなたの会社に 超優秀な新人 が入社してきたとします。この新人は計算も速いし、めちゃくちゃ物知りでデータを分析してパターンを分析するのも得意で超優秀。でも、こんな環境に放り込まれたらどうなるでしょうか?仕事の指示が「適当にやっといて!」だけで、何をすればいいかわからない必要なデータを渡されても、ぐちゃぐちゃのExcelファイルで、情報がバラバラせっかく分析して報告しても、「へぇ、そうなんだ」で誰も使わないこんな環境だったら、どんなに優秀な新人でも「え、何すればいいの?」ってなりますよね。これがまさに 「AIを導入したのに、全然活用できてない企業」の現状そのもの なんです。つまり、AIを活かしたいなら「AIをどう使うか?」じゃなくて「AIが働きやすい環境をどう作るか?」 を考えなきゃいけません。この考え方こそが 「AIファースト」 です。2. AIファーストがなければAIは「無能な新人社員」に成り下がる「AIを導入したのに効果が出ない…」「せっかく高い金払ってAIを入れたのに、全然使われてない…」こんな企業、よく聞きますよね?実際、多くの会社がAIを導入しても 「全然使い物にならない…」 って嘆いてるのをよく耳にします。なぜそんなことが起こるのか?それは、AIファーストな環境を作ってないからです。AIファーストができてない企業でよくある失敗例❌失敗例1:データがゴミすぎてAIが使えない「ウチの会社でもAIを使って過去データを分析して売上予測しよう!」↓「とりあえず今あるExcelのデータをAIにぶち込めばいいんじゃね?」↓「データのファイル一覧を開いてみよう…」売上データ.xlsx売上データ_最新版.xlsx売上データ_マジで最新版.xlsx売上2024確定(修正済み)_最新版(最終).xlsx「うわぁぁぁぁああ!どれが正しいデータなんだぁぁぁああ!」AI 「すみません、まともに学習できません…」その結果…→ データがバラバラすぎて、AIが何を参考にすればいいのかわからない。→ AIがゴミみたいな予測を出すか、そもそもまともに動いてくれない。❌失敗例2:「AIに丸投げ」して無駄な仕事をさせる「AIくん!売上予測やっといて!」↓AI 「はい、未来の売上は300万円です」↓「で?それって良いの?悪いの?どうすればもっと伸びるの?」↓「……わからんからAI微妙じゃね?」↓「AI使えねぇ!やっぱ人間が考えたほうがいいわ!」それ、AIではなく使い手側の指示が悪いだけ。その結果…→ AIが出した答えが、人間にとって「使えない形」になってるから意味がない。→ 数値だけ出しても、意思決定に使えなかったら無価値。3. AIファーストとは「AIが働きやすい環境・指示・アウトプットを設計すること」AIファーストとはAIを使うことじゃなく、AIを活かせる環境を作ることです。つまり、AIが最大限力を発揮できるように、「データ」「指示」「アウトプット」の3つを整える能力が求められます。もしこれを読んでるあなたが「AI導入したのにうまくいかない…」って悩んでるなら、それはAIが悪いんじゃありません。あなたの環境設計がクソなんです。逆に言うと、設計さえできればあなたもAIを活用することができるということです。じゃあ、具体的にどうすればいいのか?AIファーストに求められる3つの要素を、それぞれ細かく解説していきます。①AIが学習しやすい「データ環境」を作るAIに正しい判断をさせるためには、まず 「正しいデータ」を「正しい形」で提供すること が必要です。データの質が悪かったら、どんなに高性能なAIでも ゴミみたいな予測しかできません。例えば、あなたがレストランの店長だとして、「どのメニューが一番人気か?」を調べたいとします。でも、客の注文履歴がこんなデータだったらどうでしょう?これだとカレーの注文回数すらまともに数えられないですよね?だから、データの形式を統一して、AIが正しく認識できるようにしなきゃいけません。✅AIが学習しやすいデータ環境を作るためのポイントフォーマットを統一する→ 「YYYY-MM-DD」「数字は半角」「通貨単位は固定」 など、全データで統一する不要なデータを省く→ AIに関係ない情報(手書きメモや関係ないコメント)は削除データを補完する→ 欠損値があるとAIは混乱する。なるべく空欄をなくし、情報を埋めるこれを徹底するだけで、AIの分析精度が劇的に上がります。②AIが理解しやすい「指示」を出すAIってのはめちゃくちゃ優秀な新人社員 です。でも、指示があいまいだと 「え、何すればいいんすか?」 ってなって、まともに仕事ができなくなる。たとえば、あなたが部下に「適当に売上データ分析しといて!」って言ったらどうなるでしょう?たぶん、そもそもあなたの会社の仕事のやり方や正解を知らないので何をすればいいのか迷って、適当な表を作って持ってくるだけでしょう。AIもこれと同じで、「何を分析するのか?」を明確に指定しないと、トンチンカンな結果を出します。だから、指示は 具体的に、わかりやすく、AIが混乱しないように出す 必要があります。✅AIに出す指示(プロンプト)のポイント目的を明確にする→ 「売上を伸ばすために、どの商品が好調かを分析して」 など、何のための分析かを伝える対象データを限定する→ 「過去3年分のデータで」「20代の顧客のみ」 など、範囲を指定する具体的な出力形式を指定する→ 「グラフでまとめて」「売上上位5つをリスト化して」 など、どんな形で出すかを明確にする🙅♂️悪い指示の例「AIで売上データを分析しておいて!」→ 何を分析すればいいかわからない。適当に結果を出されるだけ。🙆♂️良い指示の例「過去1年間の売上データを基に、商品ごとの売上推移を分析して、特に売上が伸びた時期がある商品をピックアップしてほしい。結果はグラフにまとめて、前年比の増加率も算出してほしい。」→ これなら、AIが「何を、どの範囲で、どう分析するか」が明確にわかる。③AIのアウトプットを「人間が意思決定しやすい形」にするAIがどんなに賢くても、「出した答え」を人間が活用できなかったら意味がありません。例えば、広告バナーのデータを分析させた時に「クリック率は3.5%です。」と言われても、「で?それが良いの?悪いの?」ってなりますよね?だから、AIのアウトプットは 「その結果を見て何をすればいいのか?」がわかる形にする 必要があります。✅AIのアウトプットを最適化するポイント数値だけじゃなく、解釈をつける→ 「クリック率3.5%(平均より低い)。ボタンの色を赤にすると+1.2%改善する見込み」比較対象を提示する→ 「売上300万円(昨年比+10%)」 のように、過去データと比較して意味がある形にする次にすべきアクションを示す→ 「このターゲット層に広告を出せばCVRが+5%向上する可能性あり」 など、次の行動につなげる🙅♂️悪いアウトプット「クリック率は2.8%でした。」→ だから何? どうすればいいの?その後のアクションに繋がらない。🙆♂️良いアウトプット「クリック率は2.8%で、過去の平均(3.5%)より低い。過去の成功事例を見ると、CTAボタンを赤にすると+1.5%向上する傾向があるため、改善を推奨。」→ これなら、「じゃあボタンの色を変えよう!」とすぐに意思決定・行動できる。4. AIファーストに必要なのは「データ・指示・アウトプット」の3つを整えることAIファーストになるには、「データを整理する」「指示を明確にする」「アウトプットを意思決定に使いやすくする」この3つを意識するだけで、一気に変わります。改めて今日からできる具体的なアクションとしては以下の流れです。まず、会社のデータを整理する(フォーマット統一・不要データ削除)AIに出す指示を具体的にする(目的・範囲・出力形式を明確に)AIの結果を「使える形」にする(解釈・比較・アクションプランをつける)5. 結論:「AIを使う」のではなく、「AIが働きやすい環境を作る」AIは勝手に動いてくれるわけではありません。(AIエージェントが普及すればそれもできますが)AIをうまく活用するには「AIを使う」だけではなく、「AIを働かせる環境を作る」 ことにフォーカスすると仕事でもガンガンAIを活用できるようになります。ぜひこの記事を見ながら自社のAI活用がなぜ上手くいっていないかを見直してみてください。タスケルでは企業向けに生成AIの導入・活用支援サービスを提供しています。AIの導入から業務効率化までまるっと伴走して、コスト削減/売上向上のお手伝いをします。トライアルとして月5社限定で30分無料コンサルを実施中なので、AI活用にお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。