最近、SNSやブログなどで「AIを使って生成したアイコン」を目にする機会が増えました。自分の写真をイラスト風にしたり、ファンタジー系のアバターを作ったり──普通ならイラストレーターさんに依頼しないと作れないようなアイコンが、AIを使えば手軽に、しかも短時間で作れてしまうのです。「でもAIって、なんだか難しそう……」と思う方もいるかもしれません。ところが、いまは初心者向けに操作がシンプルなサービスやアプリが増えており、専門用語がわからなくても直感的にAIアイコンを生成できるツールがたくさんあります。本記事では、AI初心者の方でも使いやすい「AIアイコン作成サービス」を10個厳選してご紹介します。無料で簡単に試せるもの日本語に対応したもの自分の写真をアップすると自動でイラスト化してくれるものなど、さまざまなタイプをピックアップしました。「SNSのプロフィール画像にちょっと可愛いアイコンを使いたい」「自分らしいアバターを作りたい」「ビジネスにも使えるクオリティのイラストアイコンが欲しい」といった方は、ぜひ参考にしてみてください。1. AIアイコン作成サービスが注目される理由1-1. 手軽にオリジナルのイラストを作れる従来、アイコンやアバターをオリジナルで作りたければ、以下の方法しかありませんでした。イラストレーターさんやデザイナーさんに依頼(費用ややり取りの時間がかかる)自分で描く(絵のスキルや時間が必要)しかしAIを使えば、数クリックや写真をアップするだけで、「そこそこクオリティの高いアイコン」が手に入る可能性があります。SNSのプロフィールはもちろん、ビジネス上の資料やコミュニティでのアイコンとしても使えますね。1-2. 自分らしさを演出できる人の写真をそのまま使うのは抵抗があるけど、動物やアニメ風にアレンジしたアイコンなら安心──という場合があります。AIなら、「自撮り写真をイラストに変換」とか、「キーワードを入力してイメージに合うアイコンを生成」など、さまざまなアプローチが可能です。結果的に「自分らしさ」を表現でき、他人と被らないアイコンを作りやすいのが魅力です。2. AIアイコン作成サービスの選び方:初心者向けポイント日本語対応があるかサイトやアプリが英語中心だと操作で戸惑うかもしれません。日本語ガイドがあるか、UIが簡単かをチェック。写真アップロード型か、テキスト入力型か自分の顔写真をもとに生成したいのか、キーワードからゼロベースのアイコンを作りたいのかで選ぶサービスが変わる。無料プランor試用があるかまず試してみたい方は、無料枠やフリートライアルの有無を確認著作権・利用規約作ったアイコンを商用で使うなら、ライセンス条件をしっかり読んでおく仕上がりのスタイルリアル寄りのイラストか、アニメ風、デフォルメ系など、サービスによって得意ジャンルが違う3. おすすめサービス10選!ここから、具体的におすすめのAIアイコン作成サービス10選を紹介します。それぞれ特徴が違うので、用途や好みに合わせて選んでみてください。1. Avachara特徴アニメ風のアバター生成ができるウェブサービス服装や髪型、表情などをパーツごとに選択して、自分好みのキャラクターを作るイメージ完全無料で使える使い方例頭部の形や髪型、服装、アクセサリーなどをカチッと選んでいく最後に「保存」ボタンで画像化し、SNSアイコンとして利用おすすめポイント英語表記が混じっていても、UIが直感的で使いやすい自撮り写真を使わなくてもよく、プライバシーを気にせずアニメ風アイコンを作れる2. Fotor(AIアート生成)特徴画像編集ツールで有名なFotorが提供しているAIアート生成機能「AIイラストメーカー」的なコーナーがあり、テキスト入力(例:”cute anime style icon of a cat”など)で絵が生成される部分的には無料で使えるが、制限がある使い方例Fotorにアクセスし、AIアート生成ページへ「キャラの説明」をテキストで入力(日本語でも英語でもOK)生成された画像をアイコンとしてトリミングして利用おすすめポイントAI画像生成に加えて、背景透過や色調補正などの画像編集が同じサイト内で可能日本語UIがあり、初心者でも使いやすい3. Artbreeder特徴写真やイラストをアップロードすると、AIが絵柄を合成したり、スタイルを変換したりできるサービス人物アイコンを「ちょっとリアルだけどアニメっぽい」タッチに変換するなど、独特の合成機能が魅力使い方例自分の顔写真をアップして、Artbreeder上で「キャラクター」モードに変換スライダーを動かして「もっとアニメ調」「もっとリアル」など微調整最終的にアイコンに最適なサイズで保存おすすめポイント自撮り写真を元にオシャレなキャラクター風アイコンを作りたい人向け結果がランダムに変わるので、思わぬ面白いアイコンができる4. Generated Photos特徴完全にAIが作り出した人間の顔写真を多数公開しているサイト既存の写真を探して使うだけでなく、自分でパラメータを設定してAI顔を生成可能料金プランもあるが、一部無料でも楽しめる使い方例「男性・30代・笑顔」など条件を絞って検索出てきた顔写真をアイコン用にトリミングし、SNSに使う(自分ではないけど、バーチャルなキャラとして)おすすめポイント「自分の写真を公開したくないけど、人間らしいアイコンを使いたい」際に便利ただし、あまりにもリアルなので、実在人物と混同しないよう注意5. Dream by WOMBO特徴スマホアプリ中心のAI画像生成ツールテキストでイメージを入力すると、アート風のイラストを作ってくれる比較的ファンタジー感の強い絵が得意使い方例アプリを起動→プロンプト欄に「猫の魔法使いアイコン、可愛くて明るい色合いで」と書く生成されたイラストを縮小してアイコンにするおすすめポイントスマホだけで完結、手軽に画像を作れてSNSに直接シェアできるスタイル(油絵風、線画風など)を切り替えながら好みのアイコンを模索6. Icon8(Icons8のAI生成)特徴アイコン素材サイトとして有名なIcons8が提供するAI画像生成機能Web上で「イラスト風」「絵画風」などいくつかのスタイルを選び、テキスト入力して生成無料枠があり、アイコンとして使いやすいサイズにダウンロード可能使い方例Icons8のサイトでAI画像生成ページを探す例:「赤い帽子の女の子アニメアイコン」と入力生成された中から気に入ったものを選び、ダウンロードおすすめポイントアイコン専門サイトならではの便利さ。サイズや背景透過なども簡単に調整できる場合があるフラットデザイン風やモノクロなど、UI素材に向いたスタイルも豊富7. DALL·E 2(OpenAI)特徴ChatGPTの開発元であるOpenAIが提供している画像生成AIテキストプロンプトを英語で入れると、かなりアート的にもリアルな画像を生成無料クレジットが毎月一定量付与される(超過すると有料クレジットが必要)使い方例DALL·E 2公式サイトにアクセスし、ログイン「cute anime style cat icon, minimalist design」など英語で入力出力された4枚の画像候補から、好みを選んでダウンロード→アイコンに利用おすすめポイントOpenAI公式で信頼性が高く、生成クオリティも高い日本語のプロンプトは苦手だが、簡単な英語フレーズなら通じやすい8. Midjourney特徴高品質のAI画像生成で一躍有名になったサービス。Discord(チャットアプリ)上でコマンドを入力して画像を生成する仕組みリアル系や幻想的な絵など、幅広いスタイルで高評価使い方例DiscordのMidjourney公式サーバーに入り、/imagine prompt: アイコンのイメージと入力生成された画像を4パターンくらい見て、気に入ったものをアップスケール→アイコン用に切り取るおすすめポイント画質やアート性が高いと評判操作が少し独特(Discordコマンドを覚える)が、慣れればかなり多彩なアイコンが作れる9. VanceAI特徴AI画像編集が得意なサイト。画像をアップロードしてイラスト化や拡大、背景除去などを行える有料プランもあるが、無料枠で試せる似顔絵風アバター生成の機能も追加中との情報あり使い方例顔写真をアップ→「Toongineer Cartoonizer」(アニメ化機能)などでイラスト風にする背景透明化→アイコンに最適化して完成おすすめポイントAIでの画像補正や加工が充実しており、顔写真を一度イラスト化したうえで色調補正するなど、多段ステップが可能写真の余分な部分を削除したり、画質を上げたりもできる10. Stable Diffusion系Webサービス特徴「Stable Diffusion」はオープンソースの画像生成AIで、多数のWebサービスやフロントエンドが存在相性の良い日本語UIを備えたサイトも増えており、キーワードを入れるだけでアニメ風アイコンなどを作れる使い方例「Stable Diffusion web UI」「DreamStudio(Stability AIの公式)」などにアクセスアイコン風, アニメ調, 青い髪, かわいい女の子のように日本語で入力得られた画像をダウンロード→SNSアイコンに設定おすすめポイント無料で使えるサービスが多い(回数制限あり)バリエーション豊富な「カスタムモデル」を読み込み、特定の絵柄・アニメ風に特化したアイコンを作成できる4. 実際に使う流れ:一例としての簡単シナリオここでは、1枚の自撮り写真をAIアイコン化するシナリオを例に、どんな手順になるかざっくりイメージしてみましょう。写真を準備スマホで自撮りした顔写真(なるべく明るく、背景がシンプルなもの)サイトやアプリを選ぶ例:FotorやVanceAIなど、顔写真をイラスト化する機能があるサイトアップロード & AI変換指示として「アニメ風に」「やわらかいタッチで」など指定できれば入力プレビュー結果を確認もしイメージが違えばパラメータを変更して再度生成好みの仕上がりをダウンロードアプリアイコンサイズなどに合わせてトリミング、背景透過などSNSアイコンに設定TwitterやInstagramのプロフィール画面でアップロードし、完了5. AIアイコン作りのコツ:自然な仕上がりを目指すには写真は高解像度で明るいぼやけていたり暗かったりすると、AIがうまく認識できない顔の角度は正面かやや斜め程度極端な上目遣いなどだと結果が変になりがち背景がごちゃごちゃしていないものシンプルな背景があるほど、顔をきちんと切り取ってイラスト化しやすい指示は具体的に「ピンクの髪」「アニメ調」「優しい表情」「輪郭をはっきり」など単語でわかりやすく6. 注意点:著作権やプライバシー、料金プランなど商用利用の際はライセンス確認「無料で作ったAIアイコンを広告などに使いたい」なら、そのサービスの利用規約を必ず読む他人の写真を勝手に使わない友人や有名人の写真をイラスト化して公開するのは、トラブルの原因になる可能性あり有料プランとの違い無料版だと画質が低い、生成回数が少ない、透過PNGが使えないなどの制限があるサービスが多い安全性:アップロード画像の扱いサービスによっては画像をサーバーに保存する場合がある。プライベートな画像かどうか、扱いに注意7. 活用アイデア:SNS、ビジネス、趣味、ゲーム等SNSプロフィール画像:Twitter、Instagram、LINE、ブログなどでアイコンとして使うビジネス名刺のワンポイント:自分の顔写真を公開したくない場合に、オリジナルアイコンを添えて個性を出すオンライン会議のアバター:ZoomやGoogle Meetなどで、ビデオオフ時に表示されるアイコンをAI作の似顔絵にするゲームやバーチャル配信のキャラクター:VTuberや配信者向けに、2Dイラストをベースにカスタマイズ子供の成長記録:子供の写真をアニメ風アイコンにして記念アルバムにまとめる8. よくある質問(Q&A)Q1. 無料サービスだけで高品質アイコンは作れる?A. 可能です。ただし無料版では利用回数や画質に制限があったり、仕上がりに透かし(ウォーターマーク)が入る場合もあります。こだわりたいなら有料プランを検討してもいいでしょう。Q2. 自撮り写真をアップするのはリスクある?A. たしかにプライバシー面の不安はゼロではありません。できれば背景をぼかしたり、ファイル名に個人情報が含まれないようにするなど注意が必要です。信頼できるサイトか確認し、利用規約を読んでおきましょう。Q3. AIが作ったアイコンって使いまわしてもいいの?A. 自分のアカウントやサイトなら問題ありませんが、商用利用の場合は各サービスのライセンスに従う必要があります。デザインやイラストの二次配布を禁止している場合もあるのでチェックしましょう。Q4. どうして思い通りの絵が出ない?A. AI生成には運要素もあります。プロンプト(指示文)の言葉を変えたり、細かい要望を書いたりすることで改善できます。また、サービスによって絵柄の得意・不得意があるので、合わないと感じたら別のサービスを試すのも手です。9. まとめ:AIアイコンで表現の幅を広げよう「AIアイコンを手軽に作成!簡単画像生成ができるおすすめサービス10選」と題して、以下のようなポイントを押さえてきました。AIアイコン作成サービスが注目される理由簡単・短時間でオリジナルイラストやアバターができる人件費や依頼コストをかけずに自分のイメージを表現できる選び方日本語対応の有無、無料プランの範囲、仕上がりのスタイル、ライセンス具体的におすすめの10サービスAvacharaFotor(AIアート生成)ArtbreederGenerated PhotosDream by WOMBOIcon8(Icons8のAI生成)DALL·E 2(OpenAI)MidjourneyVanceAIStable Diffusion系Webサービス使い方シナリオ例自撮り写真からアニメ風アイコンを生成テキスト入力(プロンプト)でゼロからイラストを作成注意点著作権やプライバシー無料版の制限や有料プランへのアップグレードAIが思い通りの絵を作れない場合はプロンプト工夫 or 別ツールを活用AI初心者の方でも、これらのサービスを1回試してみれば、「こんなに簡単にイラスト風アイコンが作れるんだ!」と驚くはずです。SNSのアイコンを気軽に変えるだけでも、友達から「そのアイコンどうやって作ったの?」という話題が生まれて盛り上がること間違いなし。ビジネスシーンでは、社員のプロフィール写真をAIイラスト化するなど、新しい試みも増えています。自分の顔写真を公開したくないけど、存在感を出したいという場合にも、AIアイコンは最適です。ぜひこの記事を参考に、自分やチームに合ったAIアイコン生成サービスを探してみてください。最初は試行錯誤かもしれませんが、いくつか使っているうちに「ここのサイトはアニメ風が得意」「こっちはリアルタッチが得意」と自分好みを見つけられるはずです。AIが生み出すクリエイティブの世界はますます広がっています。アイコン作成という入り口から、ぜひその世界に踏み出してみてはどうでしょうか。